モブサイコ100SSログ1

霊幻新隆/影山律/エクボ/花沢輝気/徳川/神室真司/鈴木将/芹沢克也/島崎/峯岸

霊幻新隆

あなたは『迷子になって焦ってるけど顔には出さない』霊幻新隆のことを妄想してみてください。
やべえ。まさか初デートで道に迷うとは。顔には出さずに内心冷や汗をかく。
隣を歩く彼女は俺が焦っていることも気付かず、楽しそうにこちらを見上げた。
「今日、誘ってくれて嬉しかったです」
この笑顔は絶対に守らねばならない。そう改めて決意し、俺は正解へと続くはずの一歩をまた踏み出した。

(ツイートした後にお題が道に迷うじゃなくて迷子になるなのに気付いた)

霊幻新隆へのお題は『夜が暗い理由』です。
「ずっと明るい中にいるとさ、疲れることもあんだろ」
夜空を見上げて新隆はそう言った。
「だから夜があるんだよ。暗闇の中で気を抜いても良い、って。そう言ってくれてるんだ」
だからお前もちょっと休め、な。
そのくしゃりとした笑顔にがどれだけ救われたか、彼は知らない。

あなたは『マッサージや整体の施術が一通り身についている』霊幻新隆のことを妄想してみてください。
何年振りかの同窓会。隣に座る男は何故かこの前TVで記者会見を開いていた。
「最近肩こりが酷くてさぁ」
「今度マッサージしてやろうか?俺資格持ってるぞ」
「えっ前TVで霊能力者って言ってなかった…?整体師だったっけ…?」
困惑するに、彼は「安くしとくぞ」と笑った。

霊幻新隆へのお題は『愛の言葉が思い浮かばない』です。
手に汗が滲み、妙に顔が熱くなる。クソ、と心の中で思わず悪態をついた。まさかこの霊幻新隆様が。
いつも自在に回る口がこういう時に限って動かない。目の前に座る女は、何よりも喋ることが得意なこの俺が自分への告白の言葉に悩んでいることにも気付かずいつも通りの顔で笑っている。

霊幻新隆へのお題は『あなたはそれを、恋といった』です。
「最近、ある人を見てると苦しくなるんですよ」
「…ほう?」
「見てると辛いし、でも見てないともっと辛くなるんですよ。悪霊の仕業ですかね」
首を傾げてそう言うに、師匠は神妙な顔をして言った。
「それはな…恋というやつだ」
「え、でもその人師匠なんですけど」
「は?」

貴方は霊幻新隆で『地獄へ道連れ』をお題にして140文字SSを書いてください。
『天国で待っているよ…』
「思ったんだけど新隆って天国行けなさそうだよね」
映画の中の台詞に、思った事を口にする。
「失礼な奴だな…地獄行きだとでも?」
「そこまで言わないけど」
「別に地獄でもいいけどな。お前も一緒なら」
優しい顔でそんな事を言うな、この詐欺師め!


影山律

影山律へのお題は『花言葉なんて、貴方は知らないんでしょうね』です。
生徒会室の窓際、花瓶に生けてあるアネモネが風に吹かれて花弁を落とした。
「あらら」
先輩は足元に飛んできた花びらを拾い、陽の光に透かす。
アネモネ結構好きなんだよね、可愛くて」
「…僕は嫌いです」
「…ふーん」
不思議そうに相槌を打つ横顔が、やけに憎らしかった。

(アネモネの花言葉:「はかない恋」「恋の苦しみ」「見捨てられた」「見放された」
ヨーロッパでははかなさと美しさの象徴らしいです)

あなたは『あなたと出会ってから涙もろくなった、って白状する』影山律のことを妄想してみてください。
「アンタのせいだ」
目の淵に涙を滲ませてこちらを睨みつける律君の声はかすれている。状況が分からず首を傾げるを、彼は更に怖い顔で睨んだ。
「本当になんなんですか、貴方の事考えてると愛しすぎて涙が出てくるんです」
「あ、そ、そう…」
とりあえず神妙な顔をしておいた。


エクボ

あなたは『魚みたいにすいすい泳げる』エクボのことを妄想してみてください。
「ああっ!」
学校から霊とか相談所に向かう道。ふざけて家の鍵を振り回しながら歩いていたら、勢い余って川に飛んでいってしまった。
「ど、どうする…?川の中入って探す?」
隣のモブ君がオロオロとの顔を見る。眼下に広がる川はかなり濁っている上に中々冷たそうだ。
僕の力でも鍵が見えなきゃ取れないし、と困ったように呟く彼と顔を見合わせた。どうしよう。
「…ったく、しょうがねえなあ」
それまで黙って見ていたエクボがたちの隣を離れ川の方に飛んでいく。すい、と音もなく水の中に消えるのに驚いて口を開けた。
「エクボ!?」
しばらくして川から出てきたエクボは、小さな手に泥まみれの鍵を握って戻ってきた。
「ほらよ」
「あ、ありがと…!」
手のひらに落とされる濡れた鍵の冷たさにびくっとしながらお礼を言う。
「エクボ、泳げるんだね…」
ぽつりと言うモブ君の言葉にも心の中で大きく頷いた。


花沢輝気

花沢輝気は報われない(前置き&SS)
なんかテル君ってどうしようもなく破滅的な恋愛させたくなるんだよな……それか片思い
もうテル君はその関係がこの先上手くいかない事が分かってて、でもどうしようもなく夢主(悪女・またはテル君にあまり興味がない)のことが好きで自分からは別れを告げられない、みたいな……
▼▼▼
お互いへの気持ちの重さの違いに気づいたのはいつだったろう。もしかしたら、最初から知っていて気づかない振りをしていただけなのかもしれない。
彼女は浮気をしているわけでもないのに、一緒にいても酷く不安を感じるのは何故なんだろう。
遠くを見つめる横顔に心臓が軋んだ。
「ねえ、好きだよ」
驚いたようにこちらを向く瞳に、ただ同じ言葉を繰り返す。
「すごく好きなんだ」
そう遠くない終わりの予感を振り払うようにそう口にすることしか、僕にはできない。
「……ありがとう」
微かに微笑むその顔を見て、どうしようもなく泣きたくなった。
どうせ本当の意味で心から僕のものにはなってくれないくせに。
「……テル君?どうしたの?」
心配したように僕の顔を覗き込む彼女が心底憎らしいのに。どうにかして嫌いになる術を知りたいのに。
本当に憎むことなんて未来永劫出来ないことだけは良く知っていた。

(いつかちゃんと短編にしたい)
なりました!→「果てと楽園は違う場所」

あなたは『本当は寝覚めがいいのに一日の始まりに「おはよう」って起こしに来てくれるのが嬉しくてベッドから出てこない』花沢輝気のことを妄想してみてください。
「テル君、朝だよ」
体を優しく揺らす手が、掛け布団越しに柔らかい熱を伝える。
「起きてよー、テル君」
少し困った様でどこまでも優しい声に思わず口元が緩んだ。ゆっくりと瞼を開くと、嬉しそうに笑う彼女が目に入る。
「おはよう、テル君」
今日もまた、新しい一日が始まる。

あなたは『「お前も人の子だったんだなあ」ってしみじみされる』花沢輝気のことを妄想してみてください。
「げ、僕生カキ嫌いなんだよね」
テレビに映った美味しそうなカキに、隣から嫌そうな声。昔当たってさー、と顔をしかめる花沢君を思わず見つめてしまった。
「何?」
「……いや、花沢君にも苦手なものあるんだなあって」
なんだかさっきまでより親しみが持てる気がした。


徳川

貴方は徳川で『遺言ですよ?』をお題にして140文字SSを書いてください。
「徳川…今から遺言言うから聞いてて…」
「…」
「絶対守ってね…遺言だから…」
「早く死ね」
「来世でまた出会えたらと付き合ってください…」
「…」
「絶対守ってよ、じゃあさようなら…」
「…お前は本当に馬鹿だな。そんなの遺言にしなくとも今から交際してやる」

あなたは『言われるがままアイドルのダンスを完全マスターする』徳川のことを妄想してみてください。
「徳川恋ダンスって知ってる!?あれ一緒にやろうよ!」
「意味が分からん」
「徳川姿勢良いし踊り映えるよ!それにあれ二人でやるものなの!だから一緒にやろうよ~ね~」
「黙れ」
~二日後~
「すごいじゃないか!息ぴったりだね」
「何故神室の前で披露してるんだ俺達は」

貴方は徳川で『忘れてあげる』をお題にして140文字SSを書いてください。
「俺にすればいいだろう」
泣いているへの言葉はすとんとその場に落ちた。
「本気で言ってる?失恋したばっかなんだけど」
「これまでお前が誰を好きだろうと関係ない。最後に俺の元に来ればそれでいい。それまでの事は全て忘れる」
言い切る徳川の眼は、どこまでも真剣だった。

貴方は徳川で『弁慶狙いのローキック』をお題にして140文字SSを書いてください。
「生徒会皆もやしなイメージあるけどどうなの?徳川も怖そうな顔してるけど実際運動苦手でしょ」
「失礼な奴だな…一般的な中学三年生の筋力ぐらい俺にもある」
「本当?」
「くどいぞ」
「論より証拠だよね!」
そう言ってスネにローキックを決めると徳川は呻き声を上げて倒れた。

おまけ
「いや何してんの!?」
黙って見ていた神室がそう叫んで徳川に駆け寄る。
「徳川ダメじゃん!!っていうか神室も病的に白いよね。やっぱり運動苦手?」
「だから何を言ってるんだ!!」
「貴様……」
倒れていた徳川から地獄のような声で呼ばれて、即座に生徒会室から逃走した。

好きな子にこそ厳しい徳川
『好きな子にはつい甘くなっちゃう徳川も良いけど、個人的には好きな人だからこそ簡単には妥協させない徳川が理想…何か情熱を傾けてた事で挫折を経験して「もう嫌だ、やめたい」って泣きじゃくりながら言う夢主の頬を両手で挟んで、厳しいけど真摯な瞳で「逃げるな」って言ってほしい…』
と呟いた後に書いた短文
▼▼▼
「逃げるな」
濡れた両頬を手で挟まれ、俯いていた顔を上げられた。
「で、も」
「努力は必ず報われるなどと甘いことを言うつもりはない。だが、全部無駄になるなんてことも絶対に無いんだ。いつか絶対にどこかに辿り着ける」
真っ直ぐに見てくる徳川の目はどこまでも真摯だ。
「ずっとお前の努力を見てきた。お前は絶対にこんなとこで終わる奴ではない。俺の言うことが信じられないのか?」
「信じられ、る、」
「そうだろう?この徳川がここまで言ってるんだ、お前はまだやれる。俺が見ていてやる」
目元に這わせられた親指が、の涙をぐいと拭う。
「さあ、どうだ?」
喋ろうとしたら情けない声が出そうで言葉もなくただコクコク頷くと、徳川は今まで見てきた中でいっとう優しい顔で笑って、の額と自分の額を合わせた。
「良い子だ」
抱き寄せる体温がどうしようもなく温かくて、閉じ込められた腕の中で今まで以上にわんわん泣いてしまった。

おまけ:対して神室は多分「今までよく頑張ったね。僕は知ってるよ」って言うよなぁ…
神室は夢主が頑張ってきたのを一番近くで見てきたからこそもうこれ以上頑張らなくていいって思うけど、徳川は一番近くで見てきたからこそ絶対に報われてほしいと思ってしまうんだよ…二人とも間違ってないよ


神室真司

あなたは『「諦めないでいてくれてありがとう」と言う』神室真司のことを妄想してみてください。
「ありがとう」
ぽつりとそう言われた。
「僕がどんなに荒れてる時でも傍にいてくれて」
「うん」
「僕は間違ってるって言いながらも見捨てないで、諦めないでくれて」
「…うん。これからもよろしくね、新生徒会長」
「うん…」
震える背中をさすれることが、何より嬉しかった。

貴方は神室真司で『見ないふり、見えないふり』をお題にして140文字SSを書いてください。
「……いつまで続けるの?こんなこと」
「こんなことだなんて、酷い言い様じゃないか。君だって学校が以前よりずっとずっと綺麗になったのは認めるだろう?」
「……」
何か言いたげに歪む口元も、どこか哀れむように下がる目元も。何もかも見えない振りをして大袈裟に笑った。

あなたが神室真司で書く本日の140字SSのお題は『幸せになってね』です
「おめでとう。僕も親友として嬉しく思うよ」
上手く笑えているだろうか。声は震えていないだろうか。
嘘をついているようには、見えないだろうか。
「ありがとう、真司」
はにかみながら笑うその人は今までずっと見てきた中で一番綺麗で、どうしようもなく泣きたくなった。

あなたは『幸せにしてくれてありがとう、と言う』神室真司のことを妄想してみてください。
生まれてきて良かったと感じられる瞬間が、この先どれ程あるだろう。いくつあったとしても今この瞬間は、一際特別になるだろうと心から思えた。
「幸せにしてくれてありがとう」
「真司だってを幸せにしてくれたよ」
白いヴェールをかぶった愛しい人は、心底嬉しそうに微笑んだ。

(一つ前のが悲しいので)

鈴木将

あなたは『好きな子に無自覚天然タラシなように見せかけて本当は全部作戦で全力で口説き落とそうとしてる』鈴木将のことを妄想してみてください。
「よっ、久しぶりじゃねーか!」
後ろから急に肩を組まれて、心臓が跳ね上がった。密着する体温に顔がカッと熱くなる。横を向くと、にかっと笑うショウ君がの瞳を覗き込んだ。
眩しい笑顔が無邪気な心からのものではなく確信犯的な勝ち誇った笑いだと知るのは、もう少し先の事だ。

あなたは『寝ぼけている時の返事が全部「うん」になる』鈴木将のことを妄想してみてください。
「ショウ~島崎さん見た?」
「…ん」
「ショウ?」
振り返ってみると、彼は頭を揺らがせていた。
「…うん」
「お父さんの事好き?」
「うん…」
おお…完全に寝ぼけている…
「好きだよ」
「うん」
「結婚して」
「…その内な」
「は!?」
待って、いつから起きてたの!

おまけ:完全に寝ぼけてるver
「好きだよ」
「うん」
「結婚して」
「うん…」
「ショウ絶対タキシード似合うよ」
「…ん」
「いつか起きてるときそっちからプロポーズしてよね」
「うん…」
ずっと待ってるからね。

貴方は鈴木将で『だったら素直に言えよ!』をお題にして140文字SSを書いてください。
「からかわないで」
「へえ、そんな風に思ってたのか」
見つめてくる瞳は射貫くように鋭くて、6歳も年下の少年相手に体が竦む。
「アンタこそどうなんだ?年下ってだけで相手にしないで。本当の気持ちを言ってみたらどうなんだよ」
「…何とも思ってなかったらこんなに困らない!」

(雑記ネタのショウ君とJD家庭教師で)

芹沢克也

芹沢克也へのお題は『どんな私がお好みで?』です。
「ね、このセクシーな方とこっちのかわいい方、どっちがいいかな?」
「……」
ランジェリーショップで二つの下着を見比べるから、芹沢さんは頑なに目を逸らしている。
「ねーちゃんと教えてよ!以外に見るの芹沢さんだけなんだから!!」
「も、もう許して…!」
涙目だった。

(前に呟いた芹沢さんとJDの組み合わせで。タジタジになっちゃうアラサーかわいい)

島崎

あなたは『相手の頬を両手ではさみこみながら「ごめんなさいは?」という』島崎のことを妄想してみてください。
ペチリ、という可愛らしい音が耳元で鳴るのとは裏腹に、目の前の男が醸し出す雰囲気はどこまでも冷たい。両手に挟まれた頬は温かいのに、ゆっくりと背筋が冷えていくのを感じた。
いつもと同じようで全く違う薄ら笑いで、島崎はに顔を近づけて囁いた。
「ごめんなさいは?」

島崎へのお題は『君の涙の味』です。
「私ね、視覚がない分他の五感が優れてるんですよ」
の頬を舐めて「塩辛い」と呟く彼を震えながら見つめることしかできない。
「涙も感情によって味が変わるの、知ってます?興奮や緊張で流れる涙は塩辛いんです」
すごく怯えてるんですね、と嬉しそうに微笑む男が悪魔に見えた。

(フォロワーさんの島崎は味覚が鋭くなってるネタをお借りしました)

貴方は島崎で『ごめんね、諦めて。』をお題にして140文字SSを書いてください。
「なんですぐ諦めちゃったのよ」
「切り出したのはそっちじゃないですか」
ぐ、と押し黙る姿が今でも愛おしく感じるのは気のせいではないのだろう。
「別れたくないって、行くなって、一言そう言ってくれれば止まったのに」
涙の滲む声に初めて、「ああ、惜しい事をした」と思った。

あなたは『自分には絶対拒む事ができないから手を差し伸べてほしくない』島崎のことを妄想してみてください。
「やめてください」
鋭い声に思わず動きを止める。
「迷惑なんですよ、これ以上歩み寄られても」
いつもより強い口調でそう言う彼には珍しく笑顔が無かった。
「今更どうしろって言うんだ。元に戻れるわけもない」
歪む口元が助けを求めているように見えたのは気のせいだろうか。

貴方は島崎で『君が沈んだ海に告ぐ』をお題にして140文字SSを書いてください。
世界一美しい死体が見つかる、というドラマはなんだったか。絵画のように美しい、水死体の少女が見つかることで始まる物語。
「もう海底には着きましたかね」
いつか彼女もドラマの少女のように美しく浮かび上がる時が来るのだろうか。
久々に自分が盲目なことを惜しく思った。


峯岸

貴方は峯岸で『君と別れるなら、夏がいい』をお題にして140文字SSを書いてください。
「ひまわりが、似合うなって」
初めて会った時、そう思ったんだ。
そう呟いて、力の抜けた体を地面に横たえた。冷たい体温はひんやりとした土とよく似ている。
「だから、お別れをするならひまわり畑が良かったんだ」
咲き誇るひまわり達の中、永遠に開かない瞼に口付けた。

(ひまわり畑の迷路の美しさと不気味さが一体になった雰囲気がすごく好きです)

あなたは『家にエスプレッソマシーンがある』峯岸のことを妄想してみてください。
「ガ、ガチだ…」
キッチンにあるエスプレッソマシンを見て、思わずそんな頭の悪そうなことを呟いてしまった。前々から凝り性っぽい人だなあと思っていたけど、まさかこんな物まで持っているとは……
機械を凝視するに、峯岸さんは「手洗ってきて」とだけ告げて豆を挽き始めた。

貴方は峯岸で『物仕掛けと色仕掛け』をお題にして140文字SSを書いてください。
床からにょきにょきと生えて視界を覆いつくす可憐なピンク色の花々。
「え、ベラドンナリリー!?」
「花好きでしょ」
植物事典に目を落とす彼の顔はいつもと変わらない。
「…花言葉知ってる?」
「?知らない」
の裸を見て、なんて意味があると知ったらどんな顔をするだろう。

あなたが峯岸で書く本日の140字SSのお題は『小さな命』です
「毎日ここを通る時に見てたんです。頑張って生きてるなって」
彼女が見つめる先には枯れかけた小さな花があった。
「…」
花なんて枯れるものだし、手入れされていないものなら尚更だ。
それなのに憂いた顔を見ていられなくて、思わず小さな花弁に触れて力を送り込んでしまった。